4月10日,、午後14時15分、ブルネイの首都、 バンダルスリブガワンに到着。

空港ではマレーシアからの入国のため、出入国カードを書かなければならない。通常は機内で配られて、飛行時間内に書くのだが、時間が短いため出入国カードは配られず空港に着いてから急遽記入。ところが日本人は細かい横文字の英文には不慣れで、もたもた記入に時間がかかり、入国審査を通過したのは最後の最後。

荷物のターンテーブルには、数個の日本人のスーツケースが空回りしている。 ところが一人の女性の荷物がいくら待って、も出てこない。乗客は一人もいなくなる。外では現地ガイドがプラカードを持って待っているのが、ガラス越しに見える。 時間はどんどん経つ。 荷物の出てきた私達は、ガイドを待たせてもと思い、外に出る。 

とうとう荷物は出てこない。ガイドが空港職員と掛け合い始める。 時間はどんどん経過する。この日の午後の観光は、特に無いからいいようなものだが。

空港職員は出発地の会社を調べたり、他の目的地へ運ばれたか、荷物を乗せ忘れたとか、 いろいろ調べ始めた。 荷物の出て来ない女性はさすが青ざめて、一回分の着替えや化粧品、常備薬を今までは必ず手荷物にしていたのに。今まで一度もこんなことに、巻き込まれたことはなかったと。 

疑心暗鬼が渦巻く、最後に入国した時は、日本人以外はほとんど人はいなかった。 だから誰か持って行ったのでは? とか間違えたら、一つは荷物がある筈とか、金持ちの国の人が持っていくわけないから、出稼ぎの方かなとか。

自分の荷物だったらと、みな暗い顔して、迎えの小型バスに乗り込、宿泊ホテルへ。彼女は明日からの観光に、汗だらけで着替えが無いと、特に女性はお化粧品は必需品、高齢なら常備薬も同じ。

ホテルはブルネイ一の豪華高級7つ星ホテル。国王が親族用に建てたエンパイアホテルを一般客に開放している。

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