パレロワイヤルの庭園。向こうの建物が先ほどの変な椅子のある中庭。観光客もいなくてすがすがしい。 個人旅行は好きな所を歩ける。
このような建物は他にもたくさんあるし、まだまだ見る所はある。しかし時間に制約ありで、のんびりも出来ない。
帰りは地下鉄に乗った。妙に混んでいる。色白の可愛い小学低学年生くらいの女の子が、自分の左手の甲を指差しながら、「時間は何時か」と聞いてくる。始めは何かなと思ったが今の時間を知りたいのだと気付き、左手で押さえていたカバンの手を放し、時計を見せて、3時15分とはフランス語で何と言うのかな?など考えながら、うる覚えのフランス語で言ってみたり、英語で言ってみたり、文字盤を見せて、指し示したりいろいろ工夫した。
しかし彼女は執拗に時計の手を取って、数える振りをしたり、何度も不必要なくらい覗きこんだりする。 回りの乗客もみな釣られて、覗きこんでにこにこしている。 後ろの乗客が妙に押してきてきつい。彼女があまりしつこいので、「アッ?」と気が付いた!
左手を下ろした。コートがめくられて、カバンの蓋が開けられているではないか。 と思ったら、地下鉄が止まりドアが開き、彼女は脱兎のごとく消え伏せた。後ろを瞬間的に振り向いたので、後ろにいたのは少し大きめの浅黒い男の子。ジプシーのよう、二人はドアの開くと同時に逃げた。あっという間の出来事で、ドアは閉まって地下鉄は走り出す。
息が止まるほどあわてて調べたら、スラれた物は一番上にのっていた櫛とペン、幸いなことにパスポートは中のチャックの閉まる中ポケットに入れていた。チャックは半分近く開けられていたが、チャックにパスポートにかけていたビニールのカバーが、チャックに食い込みパスポートを盗られなくしていた。
危なかった!お金はいつも日本の茶色い封筒に入れている。封筒とお金とは手触りが違うから盗らなかっ。最小限の被害ですん本当に良かった。いろいろな手口を想定して細心の注意をしていたのだが、この手は初めてでした。 みなさんも可愛らしい女の子には要注意です。 いやになりますね。 人を疑うなんて!
夜は豪華にリドでデナーショー。 ホテル近くなので歩いて、一番良い場所を頼んだのだが真中あたり、かぶりつきには日本人のツアー客。
そしていつものごとく日本人をバカにした出し物。ズボンのベルトが落ちたり、腹巻からお金を出す みんな笑う。しかし何だと言うのだ。笑う前に自国のスリ退治でもしたらどうか。腹巻に入れていなくてはならないような国ではないか。現に今やられたばかりだ。声を大にして言いたいが、フランス語は話せない。フランス領事館に訴えたい感じだ。
それにショウのお粗末さ。女の子がオッパイを出して、ただ歩いているだけで、オッパイのオンパレードみたいなショウだ。オッパイを見せるだけなら、公衆浴場でも良いくらい。まだラスベガスのショーの方が踊りがあったり、劇のようになっていたり、ずっとよい。本場も落ちたものです。
帰りの空港に行くバスは凱旋門横から出るという。いくら探してもバス停が見つからない。あせる。 それに凱旋門を回るのに信号があり、8角形に道が通っているので、すごく時間がかかる。 少し離れた所にある。 とにかく見つけて間に合う。
個人旅行はきままで良いが、なかなか大変。個人で行った所は良く記憶に残る。 事前に日本での下調べを怠り無く、団体旅行は「はいどうぞ」式だから、どこを歩いているかも分からず、どこで食事を食べたかさえ分からない。 後で写真に書こうとしても定かでない。 尤もそれがお目当てか。 また出かけるものね。