右の写真、ロープウエイ乗り場から町へ降りてきた。マッターフィスパ川です。 異常に白濁した水がゴーゴーと波しぶきをあげながら、流れ下っていきます。 日頃はこんなに水かさはないといいます。
町の人達が不安そうに眺めています。
異常高温と熱波により氷河が溶け出しているということが、後でわかりました。 後方右上はマッターホルンです。
帰国してから見たのですが、新聞にも同じ場所からの写真が載っていました。 特ダネです。
ツェルマットは1620mの高地にある。 しかし歩きたくない位の暑さです。 涼しいはずのスイスが何でこんなに暑いの?
がんばって山岳博物館へ。 ここは有名な切れたザイルと、その当時の登山家達の写真が展示してあります。 切れたザイルは有名なお話です。 1865年7月14日、エドワード・ウインパー以下七名の登山家が初登頂に成功。 しかし喜びもつかの間、下山途中に若いイギリス人が足を滑らせて、縄で繋いでいた4人が滑落。 ウインパーはとっさにふんばったが、4人を結んだザイルが切れて谷底へ。 死のダイビングでした。 下山してから切れたザイルを廻って、査問委員会まで開かれました。 無罪になりましたが、結果はどうであれ、しかしこの場合どうしょうもなかったでしょうね。
あなたならどうしますか? 反対に飛ぶとガイドはいいすが、そんな器用なこと出来るわけないでしょう。みんな死んでしまうより、残った人を助けるしかなかったかもね。
それでザイルを見てきました。 細い細い縄です。 あれに大男が4人もぶらさがって、岩にこすれてゆれたら切れるでしょうね。 それに当時の服装は背広姿にゲートル巻の長靴、体に縄をグルグル巻いたような簡単な格好です。 良く登れたものだと感心しました。
イタリア隊と競争して勝ったから喜び過ぎた。 有頂天になるものではないという教訓ですね。